276: 本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/07/31(金) 00:43:46 ID:rdvrKJi/0
あまり怖くないかも知れないが、拭い去りたい記憶なので、暇潰しのお付き合いを。
ずっと昔のことなんだけど、一人である海辺の町に旅行したことがある。
時期的に海水浴の季節も過ぎていて、民宿には俺以外客はおらず、静かな晩だった。
俺は缶ビール片手に夜の浜辺に出て、道路と浜辺を繋ぐコンクリートの階段に座り、
海から吹く潮風を浴びながら、波音だけを繰り返す暗い海を見つめていた。
それまでの生活で色々イヤなことがあって、センチメンタルな気持ちであれこれ考えていた。
その時、波打ち際に黒っぽい固まりのような物が流れ着いていることに気付いた。
でかい魚か何かかな、と思って気楽な考えでその黒っぽい固まりに近づいたんだ。
潮風に混じって腐ったような臭いがして、その正体に気付いた。それは溺死体だった。
警察呼ばなきゃ。いや、まずは民宿に知らせた方がいいかな。
当時は今みたいな携帯電話もなく、公衆電話の場所も知らない海岸なので、俺はどうすべきか迷った。
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