先輩から聞いた話なんだけど、俺が入ってる部活で昔洞窟探検を本格的にやっていた。
岩手県には洞窟がいっぱいあり、当時は今ほど観光地化されておらず、まだまだ洞窟内
部がどのようになっているかわからなくて、近くの洞窟調査を趣味でやっている人などと
一緒に測量を行うことが頻繁にあった。
冬に、恒例の洞窟測量の集まりがあり、かなり広い洞窟を測量していたときの話です。
参加者はそれぞれグループに別れ洞窟に入り、先輩たちは仲間と一緒に調査をしていた。
測量などはすでに終わっている場所もあり、何より測量はかなり面倒くさいものらしく、
先輩たちは測量そっちのけで洞窟内を好き勝手に探索しちゃえみたいな雰囲気になってきたようで
そのうちみんな落ち合うところだけ決めてそれぞれ行きたい所に入って
蝙蝠をいじめたり、記念撮影をしたりしていたようです。
そのうち一人が、何かにとり憑かれたように下りの細い穴に這って入って行った。
まわりの人は既に測量で行き止まりの場所だと知っていたので
どうせ奥のほうですぐ詰まって後ろ向きでもぞもぞ出てくるんだろう
くらいにしか思ってなかったのですが、何分たっても出てくる様子がありませんでした