俺は子供んとき結構な田舎に住んでたんだが、
そこに毎年、夏休みだけ遊びに来るヤツがいた。
東京に住んでて、夏休みだけ長期でじいちゃんの家に預けられてたらしい。
田舎で子供もあんまりいなかったから、
俺とそいつ(H)と、もう一人同年代だったSちゃんって女の子と、
3人でよく海で泳いだり、チャリで遠くまで行ったりして遊んでた。
あの頃、昼間みのもんたの番組で、
本当にあった怖い話って特集やってたの、覚えてる?
おも●っきりテレビの特番で、夏休みだけやってたんだ。
アレ見て何となく、俺らも肝試ししよーぜって話になって、
俺が「今から神社に葉書を一枚置いてきて、夜中にみんなで取ってこよーぜ!」
みたいなことを言って、みんなで葉書を置きに行った。
その日、確か地域の集会みたいのがあって、
大人はみんなそれに行って夜中までいなくて、
家から出ようと思えば出られる感じだった。
それで夜中にみんなでこっそり家を出てきて、置いた葉書を取りに神社へ行った。
Hは怖がっているのが見え見えで、
俺は実はSちゃんのことが好きだったから、
怖がらないでいいとこ見せようなんて張り切って、
ずんずん神社の中へ入ってった。
神社の賽銭箱の上においといた葉書は、まだそこにあって、
俺がそれを持ち上げたら・・・・・・
葉書が真っ赤に塗りつぶされてたんだ。