市「最低落札価格、間違えちゃった(ﾃﾍ」→正確にその価格で落札

水道管工事の落札結果は「不自然」…市が誤って算出した最低制限価格、その金額で業者が落札
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240529-OYT1T50176/

　福島県いわき市水道局発注の水道管改良工事の入札を巡り、市は５月２９日、市が誤って積算した最低制限価格と同額で業者が落札した結果について、「不自然」とする調査結果を発表した。県警に情報提供する方針も明らかにした。

　入札は今年１月に計１７社が参加して行われ、市内の業者が最低制限価格（税込み）と同額の５０７０万７４５３円で落札した。だが、積算に用いる汚泥処理費などの単価に誤りがあったことが判明。正しい最低制限価格は５０７７万３１円（同）で、ほかの３社はこの金額で応札していた。

　市は「情報漏えいの可能性がある」として落札業者との契約を解除。３月に弁護士ら外部の有識者を交えた調査委員会を発足させ、水道局職員や業者関係者に聞き取り調査をしてきた。

　発表した報告書によると、延べ４５人を対象に行った調査の結果、職員からの情報漏えいは確認できなかったが、複数の業者から「（過去の水道局の入札で）情報漏えいなどのうわさを聞いたことがある」との回答があった。

　調査委は、最低制限価格で入札することができるかについては、業者側の積算システム（ソフト）の精度が上がっていることなどから「可能である」と判断。一方で、「水道局が誤って算出した最低制限価格と同額で落札されたことは不自然と考える」と結論づけた。