小学生の頃、俺は友達と2人で廃屋探検に行きました。
ターゲットは町内でも田舎な地域にある家で、結構新しいのに無人。
前の住人が自殺したとか殺されたとか、そういう噂が立っている所でした
学校が終わってすぐ、その家へ向かう段取りだったのに、
俺が職員室に呼ばれて説教を食らっていたせいで、出発がずいぶん遅れました。
しかもコンビニ寄って立ち読みしてたりで、現場に到着したのは夕方6時頃。
広い産業道路沿いの一角に塀に囲まれた一軒家です。
周囲の空き地はススキが茂り放題で、いかにも空き家って雰囲気。
俺は「遅くなると怒られるよなー」とチキン入ってたんですが、友達はやる気満々です。
軽々と塀を乗り越えた友達は、早速玄関のドアをガンガン引っぱりました。でも開かない。
二人で手分けして入る所を探したんですが、窓は雨戸用のシャッターが閉まっているし、
裏口にはカギが掛かっているしで、とても入り込めそうにありません。
この時点で俺は半分諦めてたんですけど、相変わらず全力投球な友達に気を遣い、
一応やる気のカケラぐらいは見せておこうっていう軽い気持ちで、
「引いてダメなら押してみろってな」
なんて言いながら玄関のドアを押してみました。
すると、信じられないことにあっさりと開きやがったんです。
「マジか!ウッソやろぉ!」
友達がダッシュで駆け寄ってきました。ボルテージは最高潮です。
「これは何かあるでぇ・・・」
などととつぶやきながら、余裕の土足で上がり込んで行きます。
しかたなく、俺も後から家の中に入りました。
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