【怖い話】理由の分からない恐怖

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このサイトで紹介しようと、周りの人から怖い話を聞き回った中で一つ、真面目な元上司から聞いた話をさせていただきます。

話をしてくれた人はすでに定年、再雇用も済ませて退職している方ですが、私の職場で働く前は別の職場で働いていたらしく、その時のお話です。

元上司、と言うのもあれなので、Aさんとします。
聞いた話をなるべくそのままお伝えしたいので、所々主観のような書き方になってしまいますがご了承ください。

前置きが長くなりましたが、Aさんが働いていたのは九州で、海に近いこともあり職場に釣り仲間がたくさんいました。
その中の一人、Sさんは特に大の釣り好きで、免許(小型船舶?)を取り個人で船も待ち暇さえあれば大量の魚を釣ってきました。
仕事よりも釣りに熱心な、気さくな方だったようです。

そんなSさんに、ある日曜日Aさんは魚をお裾分けしてもらったそうです。
大きめのアジやらアラカブ(カサゴ)やらだったのでその日のうちに美味しくいただいたと言っていました。
時々そういったお裾分けがあったそうです、羨ましい。

その次の日、仕事が始まる頃にAさんの上司が「ちょっと話がある」と職場のみんなを集めました。

話 というのは、Sさんが脳の病気で倒れ、帰らぬ人となったというものでした。

日曜日、SさんはAさんに魚をお裾分けしたまさにその後、家に帰るまでの短い帰路の途中で倒れ、病院に運ばれたがそのまま亡くなってしまったそうです。

Sさんに会社で会ったらお礼をと果物を持ってきていたAさんは心底驚きました。

「前日、魚をくれた時にはな、本当にふつーーうに元気そうにしとったんよ」と寂しそうに話していました。

職場のみんなも急なことで動揺しており、その日はSさんの話題で持ちきりだったとのことです。

次の日も、未だにショックではあったが仕事はこなさなければならないので、Aさん含め職場のみんなでいつも通りの仕事に集中していたのですが、
夕方ごろ、「ガラッ」と職場のドアを開けて人が入ってきました。

入ってきたのはSさんでした。
その場にいた全員見ていたようです。
唖然としながらもSさんの方を見ていると、Sさんは周りを見回し、ペコっと頭を下げてそのまま部屋を出たそうです。
Aさんはその後すぐに部屋の外を見ましたが、すでに誰もいませんでした。
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