昔のことなので曖昧なとこも多いけど投下。
こんなことを自分で言うのは何なのだが、私は小さい頃けっこう可愛かった。
今はどうかってのは喪女だということでお察しください。
でも、小さい時の写真を見れば、髪も肩でまっすぐに切りそろえてたから、
着物着たらマジ市松人形。
が、そのせいで怖い目にあったことがある。
先に言っとくと、変なオッサンに追いかけられたとかじゃない。
時期は七歳の時、場所は祖父母の家。
七五三に行く少し前で、七五三のお参りに来ていく着物を
祖母に着せてもらう練習かなんかだったと思う。
ともかく本番前に一度着物を着せてもらったんだ。
私はきれいな着物を着せてもらって嬉しくてしょうがなかった。
それを見た母は、絶対に汚さないという約束で、
家に帰るギリギリまで着物を着てていいよと言ってくれて、
私は着物姿のままで、祖父母の家をぱたぱた歩き回っていた。
祖父母の家はいわゆる旧家というやつで、
家の奥には今はもう物置になっているような部屋がいくつかあった。
私はそこに入り込んで、薄暗い中、古い道具の入った箱の中を見るのが大好きだった。
それでいつものように奥の部屋に入り込んで、古い道具や何かを見ていると
不意にすぐ後ろに誰かが来て、「楽しいか」と声をかけてきた。